ポモドーロ・テクニックは、タイマーを使った時間管理術です。作業時間を短く区切り、休憩をこまめ挟むことによって、高い集中力が保ち生産性をあげることが目的です。
「ポモドーロ」というのは、イタリア語でトマトのことです。Francesco Cirillo氏が1992年、自身の勉強効率を上げるために考案しました。その際にトマト型のキッチンタイマーを使ったことから、「ポモドーロ」の名前がつけられました。
ポモドーロ・テクニックのやり方
1ポモドーロ = 作業25分 + 休憩5分
- 作業時間25分(ポモドーロタイム)
- 休憩時間5分(ブレイクタイム)
を1単位として、「1ポモドーロ」と呼びます。これがタスク実行の基本単位となります。
用意するもの
(必須) タイマー
ポモドーロ・テクニックは、タイマーさえあれば始められます。5分と25分が計れれば、どんなタイマーでも構いません。スマホのアプリもたくさんあります。
(オプション) タスク一覧シート
現在行なうべきタスクをすべて書き込んだシートです。
タスクごとに期限、優先度、見積もりポモドーロ数を書いておきます。できるだけ少ないポモドーロに分割します。
(オプション) ToDoシート
その日に行なうタスクのリストです。
一日の初めに「タスク一覧シート」からリストアップします。毎日新しく作成します。
(オプション) 記録シート
その日に行った作業をまとめます。
毎日新しく作成します。
ポモドーロ・テクニックの流れ
以下の手順を繰り返します。
- やるべきタスクを1ポモドーロ刻み(25分毎)に分ける
- 25分間は、他の事は一切やらず、タスクに集中する
- 25分経ったら、5分間の休憩を入れる
- 4ポモドーロ毎(2時間毎)に30分程の長い休憩をとる
25分毎の短い休憩と、2時間毎の長い休憩で、集中する時間と休憩する時間のメリハリを付けて、作業効率を上げることを目指します。
一日の終りに、その日の作業を「記録シート」にまとめます。
- 行ったタスク
- 何ポモドーロ実行できたか
- 見積もりと実績の差はどれくらいあったか
- 割り込み回数・理由
ポモドーロ・テクニックのこつ
ポモドーロ中は別の用事や他の作業をしない
ポモドーロ中は作業に集中し、別の用事を一切しないようにします。集中力を保つために、マルチタスクしないのが大切です。人間は本来マルチタスクに向いていません。
電話やメールもできれば無視し、ポモドーロ後に折り返すようにします。
しかし、5分の休憩時間に電話を折り返したりすべきではありません。休憩時間は作業時間の生産性を上げるために大切なので、電話や他の用事のために用いないようにします。
もし作業時間中に中断したら
作業時間中の急な来客など、どうしても作業を中断しないといけない時は、その事を「割込み」として記録します。
集中力が切れた、他の事をしてしまった、誘惑に負けてネットサーフィンを始めてしまったという場合も、その事を記録します。
ポモドーロ・テクニックの感想
私は普段の仕事・作業の時間管理にポモドーロ・テクニックを用いています。
感想1. 5分の休憩時間の使い方が重要
経験からして、5分の休憩時間に何をするかが、ポモドーロ・テクニックの鍵と言えそうです。この休憩時間にネットサーフィンをしたりYoutubeを見たりすると、5分後に頭を切り替えて作業するのが難しくなります。
私は、職場ならメガネを外してコーヒーを飲む、自宅ならベッドに横になって目を閉じるようにしています。そして5分が終わったら、すぐに作業を始め、最初から集中力全開で25分の作業時間を始めるようにします。
つまり、5分の休憩時間は「好きなことをする時間」ではなく、「25分の作業時間の生産性を上げるための時間」ということです。
「5分の休憩時間にしない事リスト」を作っておくと良いと思います。例えば、
- スマホを見ない
- PCのモニタを見ない
- 読書しない
- 中断した作業の続きをしない・考えない
人によっては、
- 休憩時間にネットサーフィンをする。逆にその時間しかネットサーフィンしない。
という人もいます。
自分にあったルールを決めると良いです。自分をルールで縛って生産性を上げるのが仕事術ですから。
感想2. やる気の出ない朝の仕事始めにも有効
朝はやる気が起きず、昼前や昼過ぎからエンジンがかかって来ることはありませんか。ポモドーロ・テクニックで朝を始めるなら、やる気の出ない朝から、集中力を高めて仕事を始めることができます。
一般に、3時間かかる仕事始めるのは大変ですが、25分間に1つの仕事だけを行なうのは、それほど大変ではありません。しかも、ポモドーロ・テクニックはタイマーで自分に強制するため、朝一に集中して仕事を始めるのに有効です。
一旦仕事モードになってしまえば、後はそのペースを維持するだけです。短い休憩と長い休憩で、一日の生産性を上げることができます。
感想3. 結構疲れる
集中して仕事すると、効率が上がる分 疲れるものです。こまめに休憩を取っているものの、思ったよりも疲れます。
逆に言えば、それだけ効率よく仕事している(時間を使っている)、ということです。
まとめ
以上、作業と休憩のメリハリをつける時間管理術「ポモドーロ・テクニック」でした。
ポモドーロ・テクニックはシンプルで実践しやすく、効果を実感しやすい仕事術です。
どんな仕事術・時間管理術も、向き不向きや相性があると思いますが、ポモドーロ・テクニックはタイマーさえあればできるので、まずは試してみてはいかがでしょうか。