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藤井聡太四段のインタビューを読んで: (1)頭の中に盤面なしで手を読む

頭の中に盤面無しで手を読んでいる?

プロ入りから1年たった藤井聡太四段に、NHKが行ったインタビューが公開されています。 中学生とは思えない受け答えと、彼の深い考えが読み取れる、素晴らしいインタビューです。

今回は、このインタビューから、プロ棋士が脳内でどのように手を読んでいるかを考えます。

3回にわたって、藤井聡太四段のインタビューから書きました。

手を読むとき、頭のなかではどんなイメージが浮かんでいる?

最初、符号で進んでいって、たまに盤が出てきてそこで改めて形勢判断をしたりというか、読み進めているときは符号で考えることが多いですね。

手を読む時の、藤井聡太四段の頭の中

藤井聡太四段は手を読む際、盤面をイメージしなくても、符号だけで盤上の状況を追えるのですね。 そして、形勢判断やじっくり考える時に盤面をイメージする、というわけです。

これは、個人的には驚きでした。

将棋の符号についての詳しい説明はこちら

手を読む時の、私の頭の中

私の場合、頭の中で将棋の手を読む時は次のどちらかになります。

  • 頭の中の盤面で駒を動かす(符号は出てこない)
  • 頭の中の盤面で駒を動かしながら、符号を唱える

つまり、符号が出るにせよ出ないにせよ、頭のなかに盤面のイメージがあり、それを動かしながら考えているわけです。

一方、藤井聡太四段の頭の中には、必要な時以外は盤面はなくても良いようです。

もちろん、プロ棋士、それもトップ棋士の思考回路がアマ級位者の私などとは全く違うことは、百も承知です。 将棋棋士、特にトップ棋士に至っては、人間とは思えないスピード・正確さ・深さで手を読みます。 アマ級位者とは比べるのもおかしい話です。

しかし、頭の中に盤面なしで、符号だけで考えている、というのは驚きでした。

脳内将棋でも盤面は要らない?

脳内将棋、という将棋の対戦方法があります。盤と駒を使わず、指し手を符号で言って対戦する将棋です。目隠し将棋とも言います。プロ棋士なら大抵できるようです。

これまで、頭の中に盤と駒があって、それを動かしているのだと思っていました。しかし藤井聡太四段のインタビューを読んで、もしかしたら指し手全部は頭の中で動かしていないかもしれない、と思いました。

もちろん、頭の中に盤はあるでしょうけれども、毎回駒を動かしているのではなく、符号だけで考えて、深く読むときや状況を整理する時に、脳内盤で考えているのかもしれません。

いずれにせよ、すごい世界です。

まとめ

以上、藤井聡太四段のインタビューを読んで: (1)脳内に盤面なしで手を読む、でした。

プロ棋士の人間離れした思考には、本当に驚かされます。

中学生とは思えない、トップ棋士と渡り合うプロとしての深い考えが読み取れる、素晴らしいインタビューです。 まだ読んでいない方は、ぜひ全文読んでみて下さい。

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